寂しさを紛らわす為に出会った一晩だけの彼氏

当時、私は20歳の学生でした。

周りの友人は彼氏が居て、デートをした、お泊りをしたなどの話ばかりでした。

その時の私には彼氏が居なくて、なかなか会話に入れずつまらない毎日を過ごしていました。

友人のように彼氏が欲しいという気持ちはありましたが、出会いはあまりなかったので諦めていました。

そんな時に、同じように彼氏が居ない友人からYYCという出会い系サイトを紹介されました。

紹介してくれた友人は出会い系サイトで男性と知り合って、寂しさを紛らわしていると言っていました。

それを聞いて、私もやってみようかなという気持ちとちょっとの好奇心から登録をしました。

登録をしてすぐに、たくさんのメッセージが届いてビックリしました。

1通ずつ読みながら、メッセージをくれた男性のプロフィールにも目を通しました。

そして興味を持てた男性には返信をしました。

返信をすると、すぐにまたメッセージが来るのでワクワクしました。

それからしばらくは、気に入った男性数人とメッセージのやり取りを繰り返す毎日を過ごしました。

1日の出来事やお互いに興味のある事など、色々な話をしました。

紹介をしてくれた友人以外には出会い系サイトをやっていると知られたくなかったので、何も変化のない毎日を過ごしているフリをしました。

しかし、本当は毎日が楽しくて1番満たされていました。

数人の男性とメッセージのやり取りを繰り返していましたが、気が付くと毎日メッセージを送り合っている25歳の男性に惹かれるようになりました。

そして、いつか会ってみたいと思うようになっていました。

その事を相手の男性にも伝えると、同じような気持ちだったので会う事を決意しました。

待ち合わせは、金曜日の夜にしました。

翌日が休みだとお泊りをしても大丈夫だからと2人で考えて決めました。

待ち合わせ場所は、新宿駅でした。

人が多い場所だと知り合いが居ても見つかりにくい気がしたので、あえて人が多い駅での待ち合わせにしました。

当日は朝からソワソワしてしまい、授業に身が入りませんでした。

いつも以上にオシャレをしていたので友人達には色々聞かれましたが、新しく買ったから着てみたかったと嘘を吐きました。

1日中彼の事ばかり考えていたら、気が付いた時にはその日の授業は全て終わっていました。

そして、あっという間に待ち合わせの時間になりました。

彼が駅に着いたら電話をしてくれると言ってくれていたので、番号交換も済ませておきました。

私は、携帯を持ったままドキドキしながら駅の改札で彼を待ちました。

しばらくすると、彼からの電話がきました。

お互いにどこら辺にいるかなどを電話で話しながら探し合ったので、すぐに合流できました。

思ったよりもスムーズに合流が出来た事にホッとしながら、まるで恋人のように手を繋いで駅から歩き始めました。

そのままホテルに向かい、宿泊プランで入室しました。

入室した後は、ソファーに座りながらお互いの第一印象や今日1日落ち着かなかった話などをしてお互いの緊張をほぐしました。

お互いに少し落ち着いてから、今日1日だけは恋人として過ごそうという約束をしました。

恋人が居なくて寂しい者同士だったので、そこからはたくさん密着をして甘い時間を過ごしました。

お風呂も一緒に入りましたし、ベッドの中でもずっと抱き合っていました。

本当の恋人以上に濃厚な時間だったと思います。

朝になって離れるのが寂しかったのですが、一晩だけの恋人と約束していたので今さら本当の恋人になりたいと言えませんでした。

少し寂しい気持ちにもなりましたが、それ以上に彼と過ごせた時間が楽しくて心を満たせたのですごく幸せでした。

彼と過ごした一晩は今でも忘れられない思い出です。

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